偽の写真とAI画像
写真が本物か確かめる方法:偽物を見抜く7つのチェック
写真が本物かどうかは、出どころ、画像検索、メタデータ、AIや加工の痕跡を順に確かめると見えてきます。一つの方法で決めつけず、組み合わせて判断するコツをまとめました。

写真が本物かどうかを一つの方法で判定することはできません。でも、いくつかの確認を組み合わせれば、かなりのことが分かります。誰がいつ投稿したかを確かめ、画像検索で同じ写真が他にないかを調べ、メタデータとAIや加工の痕跡を見る。それでも迷うなら、相手に今撮った写真や動画を頼むのが一番確実です。
フリマの出品写真、マッチングアプリのプロフィール、SNSで広がる衝撃的な画像。写真が本物かどうかを知りたい場面は、日常にあふれています。生成AIの進歩で、見ただけでは見分けられない画像も増えました。私たちKatiTrustは、写真がいつ撮られ、その後変更されていないかを確かめられるカメラアプリを作っています。以下では、写真が本物か確かめる7つのチェックを紹介し、詳しいガイドにつないでいます。
写真が本物か確かめる7つのチェック
写真が本物かどうかを確かめるときは、簡単なものから順に進めます。どれか一つで決めつけず、いくつかの結果が同じ方向を指しているかを見ましょう。
- 出どころを確かめる: 誰が、いつ、どこに投稿した写真か。最初の投稿までたどれるか。
- 画像検索をする: 同じ写真や似た写真が、別の場所に、別の説明で載っていないか。
- メタデータを見る: 撮影日時やカメラの情報が残っていて、話と矛盾しないか。
- AIの痕跡を探す: 手や文字、背景に、AIの画像によくある不自然さがないか。
- 加工の痕跡を探す: ゆがみ、影の向き、境目の不自然さがないか。
- 今の写真を頼む: 相手に、今この場で撮った写真や動画を送ってもらえるか。
- 確かめられる記録を使う: 撮影日時と変更の有無を、第三者が確かめられるか。
どのチェックにも限界があります。画像検索で何も出なくても本物とは限らず、メタデータが残っていても書き換えられているかもしれません。だからこそ、組み合わせることが大切です。
チェック1と2:出どころと画像検索
最初に確かめたいのは、写真の出どころです。SNSで広がっている画像なら、最初に投稿したのは誰か、いつか、どんな説明が付いていたかをたどります。出どころが分からない画像は、それだけで慎重に扱うべきです。
次に、画像検索をします。Googleの画像検索では、Googleレンズで写真を検索し、類似の画像や、その画像を含むウェブサイトを探せます。同じ写真が何年も前に別の説明で載っていたら、使い回しの可能性が高いでしょう。
災害やニュースの場面では、過去の映像が新しい出来事と結びつけられることがあります。総務省の情報通信白書も、能登半島地震の際に、東日本大震災の津波映像などを結びつけた投稿が多く拡散された例を挙げています。スマートフォンとパソコンでの画像検索のやり方は、画像検索のやり方のガイドで詳しく紹介しています。

チェック3:メタデータで撮影日時を見る
写真のファイルには、撮影日時、カメラの機種、設定、場合によっては位置情報が記録されています。これをメタデータ、またはExifと呼びます。話に出てくる日付や場所と、メタデータが合っているかを見るのは有効な確認です。
ただし、メタデータには大きな限界があります。SNSやメッセージアプリに投稿すると、多くの場合メタデータは消えます。また、パソコンのソフトや写真アプリで、撮影日時を後から書き換えることもできます。メタデータが残っていないことは、偽物の証拠ではありません。
メタデータの見方は、Exifの確認のガイドで、iPhone、Android、パソコンごとに説明しています。
チェック4と5:AIと加工の痕跡
生成AIで作られた画像には、よく見ると不自然な点が残ることがあります。指の数や形、読めない文字、背景の物の形のくずれ、光の当たり方の矛盾などです。ただし、新しいAIほどこうした痕跡は少なくなっています。
総務省の白書は、生成AIの進歩で非常に高品質な画像や動画を作れるようになり、対策がいたちごっこの様相を呈していると書いています。見た目だけでAI画像を見抜くのは、ますます難しくなっているのです。AI画像の見分け方はAI画像の見分け方のガイドで、動画や音声のディープフェイクはディープフェイクの見分け方のガイドで紹介しています。
写真の一部を加工した画像も多くあります。直線のゆがみ、影の向きの違い、肌のなめらかすぎる質感、境目のぼやけが手がかりになります。詳しくは写真の加工の見分け方のガイドにまとめました。
チェック6:今この場で撮った写真や動画を頼む
画像だけで判断がつかないときは、相手に確かめてもらうのが一番の近道です。フリマの出品者なら、商品と今日の日付を書いたメモを一緒に撮ってもらう。マッチングアプリの相手なら、短いビデオ通話をお願いする。こうした方法は、写真を持っているだけの詐欺師にはむずかしい要求です。
ただし、今のAIの画像生成は、読める文字も描けるようになりました。メモを添えた写真だけでは、もはや確実な証明とは言えません。ビデオ通話で、物を動かしてもらったり、角度を変えてもらったりするほうが、より確かな確認になります。
チェック7:撮影日時と変更の有無を確かめられる写真
写真が本物かという問いに一番はっきり答えられるのは、撮影日時と、撮った後に変更されていないことを、第三者が確かめられる仕組みです。
KatiTrustは、そのためのカメラアプリです。アプリで撮った写真や最大20秒の動画には確認コードが付き、ギャラリーからはアップロードできません。受け取った人はkatitrust.comでコードを入力し、登録なしで無料で、撮影後に変更されていないこと、撮影日時、おおよその場所を確かめられます。
ただし、確認コードが示すのはファイルであって、写っている状況ではありません。演出された場面は、演出されたまま記録されます。誰が撮ったかも分かりません。それでも、「その写真が今撮られたものか」という点については、見た目の判断よりずっと確かな答えになります。
場面別:写真が本物か気になるとき
写真が本物かどうかが特に問題になる場面と、それぞれの詳しいガイドをまとめます。
フリマや個人売買: 出品写真が他から持ってきたものではないか。手口と見分け方はメルカリ詐欺のガイドで紹介しています。
マッチングアプリやSNS: プロフィールの写真が本人のものか。偽のプロフィールの見分け方はマッチングアプリの業者の見分け方のガイドにあります。
ニュースやSNSの拡散: 衝撃的な画像や動画が、本当にその出来事のものか。拡散する前に、出どころと画像検索を確かめましょう。
よくある質問:写真が本物か確かめる方法について
写真が本物かどうか、一瞬で見分ける方法はありますか?
残念ながら、一つの方法で確実に見分けることはできません。出どころ、画像検索、メタデータ、AIや加工の痕跡を組み合わせて判断します。迷うときは、相手に今撮った写真やビデオ通話を頼むのが一番確実です。
画像検索で何も出てこなければ、本物ですか?
そうとは限りません。新しく撮った写真や、加工した写真、AIで作った画像は、画像検索ではたいてい見つかりません。何も出てこないことは、使い回しではない可能性を示すだけで、本物の証明にはなりません。
メタデータがない写真は偽物ですか?
いいえ。SNSやメッセージアプリに投稿すると、多くの場合メタデータは自動で消えます。メタデータがないことは、偽物の証拠ではありません。反対に、メタデータが残っていても、後から書き換えられている可能性があります。
AIで作った写真は見分けられますか?
手や文字、背景の不自然さで見分けられることもありますが、新しいAIほど痕跡は少なくなっています。見た目だけに頼らず、出どころの確認や画像検索、相手への確認を組み合わせることが大切です。
日付を書いたメモと一緒に撮った写真なら本物ですか?
以前は有効な確かめ方でしたが、今のAIは読める文字も描けるようになりました。メモの写真だけでは確実とは言えません。ビデオ通話で物を動かしてもらうなど、その場でしかできない確認を組み合わせましょう。
おわりに:写真が本物かは、組み合わせで見えてくる
写真が本物か確かめる魔法の方法はありません。でも、出どころ、画像検索、メタデータ、AIや加工の痕跡を一つずつ確かめれば、多くの偽物はどこかでつじつまが合わなくなります。迷ったら、相手に今の写真や動画を頼みましょう。
大切なのは、見た目の印象だけで信じたり、拡散したりしないことです。少し立ち止まって確かめる習慣が、自分と周りの人を偽の写真から守ります。
そして、自分が写真を送る側になったときは、相手が確かめやすい形で送ることも考えてみてください。元のファイルのまま送る、今撮った写真を添える、といった小さな工夫が、まじめな取引や出会いの信頼につながります。


