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ロマンス詐欺の見分け方:会ったことのない相手のお金の話に注意
ロマンス詐欺は、SNSやマッチングアプリで恋愛感情を育て、投資や送金の話でお金をだまし取る手口です。警察庁のデータと事例をもとに、見分け方と、払ってしまったときの対処をまとめました。

ロマンス詐欺を見分ける一番のポイントは、とてもシンプルです。実際に会ったことのない相手から、お金の話が出たら、それは詐欺を疑うサインです。投資、旅費、荷物の手数料、病気や事故の費用など、理由はさまざまでも、目的はお金です。どれほど親しくなっていても、送金する前に家族や警察に相談しましょう。
警察庁によると、2025年のSNS型ロマンス詐欺の被害は5,645件、546.4億円にのぼり、前の年より件数も金額も増えています。だまされた人の多くは、相手を本当に信じていました。以下では、ロマンス詐欺の流れと見分け方、警察庁が紹介する事例、払ってしまったときの対処を紹介します。
ロマンス詐欺の見分け方:危険なサイン
ロマンス詐欺には、はっきりした共通点があります。警察庁は、実際に会ったことのない人からお金の話が出たら、送金する前に迷わず警察に相談するよう呼びかけています。次のサインに注意しましょう。
- 会ったことがない: SNSやマッチングアプリで知り合い、まだ一度も会っていない。
- すぐに外のアプリへ: 知り合ってすぐに、LINEなど別のメッセージアプリに誘われた。
- 会えない理由がある: 海外勤務、軍の任務、仕事が忙しいなど、会えない理由が続く。
- 将来の話が早い: 短い期間で、結婚や一緒に暮らす話が出てくる。
- お金の話になる: 投資、旅費、荷物の手数料、病気の治療費などを求められる。
警察庁は、詐欺師が仲良くなった後に言う言葉として、「二人の将来のために」「投資でお金を増やそう」「会いたいから旅費を送って」「荷物を送るから手数料を払って」といった例を挙げています。一つでも当てはまれば、お金を振り込む前に相談してください。
ロマンス詐欺の流れ:恋愛から投資へ
この手口は、時間をかけて信頼関係をつくります。毎日のあいさつ、優しい言葉、仕事や家族の話。数週間から数か月をかけて、相手を特別な存在だと思わせます。
信頼ができたところで、お金の話が始まります。警察庁によると、SNS型ロマンス詐欺のうち、二人の将来のためなどと言って投資の勧誘をし、お金をだまし取る手口が約8割を占めます。投資の専用アプリで、運用の利益が上がっているように見せかけることもあります。
最初は少額を入金させ、利益が出たように見せて出金もさせます。安心したところで、大きな金額を入れさせ、出金しようとすると「税金」「手数料」「保証金」が必要だと言って、さらにお金を払わせます。

警察庁が紹介するロマンス詐欺の事例
警察庁のページには、実際の被害の事例が紹介されています。
ある50歳代の男性は、マッチングアプリで知り合った女性とSNSで連絡を取り合ううちに、恋愛感情を抱くようになりました。女性からネットショップの運営を勧められ、「費用はかからずに儲けられる」という話を信じて、商品の仕入れや売上を引き出すための保証金として、合計約3,300万円をだまし取られました。
別の事例では、マッチングアプリで、為替アナリストを名乗る女性と知り合いました。「恋人になって一緒に暮らすためのお金を稼ぎたい」などとFX投資を勧められ、約1億5,000万円をだまし取られています。
警察庁は、翻訳アプリや生成AIを使えば、誰でも簡単に他人になりすますことができると注意しています。会ったことがないのに、投資や結婚費用などの名目でお金を求められたら、詐欺を疑ってください。
暗号資産とロマンス詐欺
最近は、暗号資産(仮想通貨)が使われることが増えています。警察庁の2025年の統計によると、暗号資産を送らせる形の被害は2,177件、247.7億円で、件数は前の年の約2.8倍に増えました。実質的に暗号資産で被害金を渡した形は、件数の40.4%、金額の48.6%を占めています。
暗号資産は、一度送ると取り戻すのがとても難しい支払い方法です。「暗号資産の口座を作って、このアドレスに送って」と言われたら、それだけで詐欺を強く疑いましょう。
なぜ、まじめな人ほどだまされるのか
ロマンス詐欺の被害にあうのは、特別に不注意な人ではありません。むしろ、相手を思いやり、約束を守ろうとする人ほど、詐欺師の話に応えようとしてしまいます。毎日のメッセージで孤独がやわらぎ、相手を失いたくないという気持ちが、判断を鈍らせます。
詐欺師は、家族や友人に相談させないように仕向けることもあります。「二人だけの秘密にしよう」「周りは反対するだろうから言わないで」という言葉は、危険なサインです。お金の話が出たら、信頼できる人に話してみてください。外から見ると、おかしな点にすぐ気づけることがあります。
自分が加害者にされることもある
だまされた人が、知らないうちに犯罪に巻き込まれることもあります。警察庁は、「投資の手伝い」などと言って、被害者の口座に振り込まれたお金を別の口座に送金させる事例があると注意しています。この場合、被害者がマネー・ローンダリングの道具として使われ、組織的犯罪処罰法違反に問われることもあるといいます。
「あなたの口座でお金を受け取って、転送してほしい」と頼まれたら、絶対に引き受けないでください。相手がどんなに困っていると言っても、自分の口座を貸すことは、自分を守るためにも断りましょう。
写真とビデオ通話で相手を確かめる
ロマンス詐欺の相手のプロフィール写真は、他人のものや、AIで作ったものが多いです。画像検索で、同じ写真が別の名前で使われていないかを調べましょう。偽のプロフィールの見分け方は、マッチングアプリの業者の見分け方のガイドで紹介しています。
ビデオ通話を断り続ける相手は要注意です。ただし、警察庁も注意しているように、AIを使えば本人の音声や動画を作ることもできます。ビデオ通話ができたからといって、本人とは限りません。動画や音声の偽物は、ディープフェイクの見分け方のガイドで説明しています。
どんなに確かめても、会ったことがない相手にお金を送らない、というルールが一番の守りです。
ロマンス詐欺にあったら:対処法と相談先
だまされたと気づいたら、すぐに次のことをしましょう。
- お金を送るのをやめる: 「最後にこれだけ払えば引き出せる」と言われても、払わないでください。
- 証拠を保存する: プロフィール、メッセージ、送金の記録、投資アプリの画面を残します。
- 金融機関に連絡する: 振り込んだ銀行や、暗号資産の取引所に被害を伝えます。
- 警察に相談する: 最寄りの警察署か、警察相談専用電話「#9110」に相談します。
消費者ホットライン「188」でも相談できます。振込の場合の口座凍結など、お金を取り戻す手続きは、フリマ詐欺の対処法のガイドでも紹介しています。
被害の後には、「被害金を取り戻せる」と持ちかける業者に注意しましょう。調査費用や着手金を払わせる二次被害が起きています。
よくある質問:ロマンス詐欺について
ロマンス詐欺の見分け方は?
実際に会ったことのない相手から、お金の話が出たら詐欺を疑います。投資、旅費、荷物の手数料、病気の費用など、理由はさまざまです。早い段階でLINEに誘う、会えない理由が続く、将来の話が早い、という点もサインです。
ロマンス詐欺の被害はどれくらいありますか?
警察庁によると、2025年のSNS型ロマンス詐欺の被害は5,645件、546.4億円でした。件数も金額も、前の年より増えています。暗号資産で被害金を渡す形が増えているのも特徴です。
ビデオ通話ができた相手なら安心ですか?
安心とは言えません。警察庁は、AIを使えば本人の音声や動画を作ることもできると注意しています。ビデオ通話ができても、会ったことがない相手にお金を送るのはやめましょう。
ロマンス詐欺で払ったお金は取り戻せますか?
難しいことが多いですが、早く動くほど可能性は残ります。振り込んだ銀行や暗号資産の取引所にすぐ連絡し、警察に相談しましょう。「必ず取り戻せる」と言う業者は、二次被害の可能性があるので注意してください。
家族がロマンス詐欺にあっているかもしれないときは?
責めずに、話を聞くことから始めましょう。だまされている人は、相手を本当に信じていることが多いです。警察庁の事例を一緒に見たり、「#9110」に一緒に電話したりすると、気づくきっかけになることがあります。
おわりに:ロマンス詐欺は、お金の話で立ち止まる
ロマンス詐欺は、人の一番やわらかい気持ちにつけ込みます。だからこそ、ルールは一つに絞りましょう。会ったことのない相手に、お金を送らない。投資の話も、旅費も、手数料も、例外にしないことです。
だまされたことに気づくのは、とてもつらいことです。でも、それはだまされた人が弱いからではありません。詐欺師は、信頼をつくるプロです。一人で抱え込まず、家族や警察、消費生活センターに早めに相談してください。


