写真で証拠を残す
荷物の破損と補償:宅配便が壊れて届いたらすること
荷物の破損の補償を受けるには、箱と中身を捨てずに写真に残し、すぐに宅配業者と送り主に連絡することが大切です。標準宅配便運送約款の14日のルール、通販やフリマでの連絡先をまとめました。

荷物の破損の補償を受けるには、まず箱と中身を捨てずに、そのままの状態で写真に撮ります。次に、できるだけ早く宅配業者と送り主に連絡します。国土交通省の標準宅配便運送約款では、荷物の破損についての宅配業者の責任は、荷物を受け取った日から14日以内に通知しないと消えるとされています。補償を受けるには、早さと記録が欠かせません。
楽しみにしていた荷物の箱がつぶれていたり、中身が割れていたりすると、がっかりするものです。でも、慌てて箱を捨てたり、中身を片付けたりすると、補償を受けにくくなります。以下では、荷物の破損で補償を受けるための手順と、通販やフリマでの連絡先、記録の残し方を紹介します。
荷物の破損と補償:届いたらすぐにすること
荷物の破損に気づいたら、次の順番で動きます。どの宅配業者でも、どんな買い物でも、基本は同じです。
- 捨てない: 箱、緩衝材、送り状、壊れた中身を、そのまま残します。
- 写真に撮る: 開ける前の箱、開ける様子、壊れた中身を撮ります。
- 宅配業者に連絡する: 送り状の番号を伝え、破損していたことを知らせます。
- 送り主に連絡する: 通販なら販売店、フリマなら出品者に伝えます。
- やり取りを記録する: 連絡した日時、担当者、言われたことをメモします。
受け取るときに、明らかに箱がつぶれていたら、配達員の前で中身を確かめさせてもらうか、その場で破損の可能性を伝えておくと、後の話がスムーズです。
置き配や宅配ボックスで受け取った場合も、同じように進めます。受け取った場所と時刻をメモし、箱の状態を、置かれていた場所ごと写真に撮っておきましょう。
14日のルール:荷物の破損は早めに通知する
宅配便の補償には、期限があります。国土交通省が定める標準宅配便運送約款の第24条は、荷物のき損(破損)についての宅配業者の責任は、荷物を引き渡した日から14日以内に通知を発しない限り消滅すると定めています。宅配業者がその破損を知って引き渡した場合は、このルールは使われません。
同じ約款の第19条では、荷物のき損について証明を求められたとき、宅配業者は荷物を引き渡した日から14日以内に限り、事故証明書を発行するとしています。
商法の第584条にも、すぐには見つけられない損傷について、受け取った日から2週間以内に通知すれば、運送人の責任は消えないという定めがあります。多くの宅配業者は、標準約款をもとに自社の約款を定めているので、実際の期限や手続きは、利用した会社の約款で確かめましょう。
荷物の破損の補償に役立つ写真の撮り方
荷物の破損の補償を受けるには、壊れていたことを示す写真が大切です。開ける前から撮り始めるのがコツです。
- 箱の外側: つぶれ、穴、濡れ、テープのはがれを、全体と近くの両方で撮ります。
- 送り状: 伝票番号と、取り扱いの注意(割れ物など)の表示が読めるように撮ります。
- 開ける様子: 箱を開けるところから、中身を取り出すまでを動画で撮ります。
- 緩衝材: どんな梱包だったかが分かるように撮ります。
- 壊れた中身: 壊れた部分を、全体と近くの両方で撮ります。
高額な品や壊れやすい品を受け取るときは、最初から開封の動画を撮る習慣をつけておくと安心です。壊れていなければ消せばいいだけです。

通販で買った荷物の破損:販売店にも連絡する
通販で買った商品が壊れて届いたら、宅配業者だけでなく、販売店にも連絡します。商品をきちんと届けるのは、売り手の役目だからです。多くの販売店は、破損した商品の交換や返金に応じる窓口を用意しています。
販売店に連絡するときは、注文番号、届いた日時、破損の写真を添えます。販売店によっては、宅配業者とのやり取りを代わりに進めてくれます。自分で宅配業者に連絡したときも、その内容を販売店に伝えておくと、話が二重にならずにすみます。返品を求められた場合は、指示された方法で送り返し、送り状の控えを残しておきましょう。
販売店と連絡が取れない、交換や返金に応じてもらえない、という場合は、消費者ホットライン「188」で消費生活センターに相談できます。偽のサイトでなかったかも気になるときは、偽通販サイトのガイドで見分け方を確かめましょう。
フリマで買った荷物の破損:メルカリ便かどうかで違う
フリマアプリで買った商品が壊れて届いた場合は、配送方法によって連絡先が変わります。メルカリのガイドによると、問題があるときは評価をせずに、まず出品者に連絡します。話し合いで解決しなければ、商品が届いてから14日以内に事務局へ問い合わせます。
メルカリ便を使った取引なら、事務局が商品の状態を確認し、補償を受けられるかを案内します。メルカリ便以外の配送方法で壊れた場合は、事務局は配送状況の確認や配送会社への調査ができないので、利用した配送会社に補償を相談することになります。
どちらの場合も、受取評価の前に中身を確かめることが一番大切です。出品者として壊れた商品を返された場合は、すり替え詐欺のガイドも参考にしてください。
荷物の破損の補償の金額と、送るときの注意
宅配便の補償には、上限があります。標準宅配便運送約款の第25条では、荷物の破損による損害は、荷物の価格を基準に、壊れた程度に応じて、送り状に書かれた責任限度額の範囲内で賠償するとされています。
送る側も、補償を受けやすくする工夫ができます。高額な品は、補償の上限が高い配送方法や、保険を選びます。壊れやすい品は、送り状に「割れ物」などと書き、しっかり梱包します。約款では、壊れやすいことを送り状に書かず、宅配業者も知らなかった場合、特段の注意を払わなかったことによる破損は賠償しないとされています。
送る前の梱包の様子を写真に撮っておくと、梱包が十分だったことを示せます。フリマで出品するときも、発送前に商品と梱包を撮っておけば、壊れて届いたと言われたときに説明しやすくなります。
撮影日時を確かめられる写真で記録する
荷物の破損では、「受け取った後に壊したのではないか」と疑われることがあります。開封の動画や写真は、その疑いに答える材料になります。
KatiTrustのようなカメラアプリでは、アプリで撮った写真や動画に確認コードが付き、相手はkatitrust.comで、撮影後に変更されていないこと、撮影日時、おおよその場所を確かめられます。確認コードは一定期間だけ有効なので、撮ったらすぐに宅配業者や送り主に送って確かめてもらい、元のファイルは別に保存しておきましょう。写真の証拠全般の考え方は、写真の証拠のガイドで紹介しています。
よくある質問:荷物の破損と補償について
宅配便の破損の補償はいつまでに申し出ればいいですか?
国土交通省の標準宅配便運送約款では、荷物の破損についての宅配業者の責任は、受け取った日から14日以内に通知しないと消えるとされています。宅配業者ごとの約款で確かめつつ、気づいたらできるだけ早く連絡しましょう。
箱は捨ててもいいですか?
補償の手続きが終わるまで、箱、緩衝材、送り状、壊れた中身は捨てないでください。宅配業者が状態を確かめることがあります。捨ててしまうと、破損の経緯を示せず、補償を受けにくくなります。
通販の荷物が壊れていたら、どこに連絡しますか?
宅配業者と販売店の両方に連絡します。商品をきちんと届けるのは売り手の役目なので、多くの販売店は交換や返金の窓口を用意しています。注文番号、届いた日時、破損の写真を添えて連絡しましょう。
メルカリで買った商品が壊れていたら?
受取評価をせずに出品者へ連絡し、解決しなければ商品が届いてから14日以内に事務局へ問い合わせます。メルカリ便なら事務局が状態を確認しますが、メルカリ便以外の配送方法なら、利用した配送会社に補償を相談することになります。
中身が壊れているのに、箱がきれいな場合は?
箱に傷がなくても、中身が壊れていることはあります。すぐには見つけられない損傷について、商法は受け取った日から2週間以内の通知を定めています。開ける様子を撮った動画があれば、届いたときの状態を示しやすくなります。
おわりに:荷物の破損の補償は、記録と早さで決まる
荷物が壊れて届いたら、箱を捨てずに写真に撮り、すぐに宅配業者と送り主に連絡する。この二つが、補償を受けるための基本です。14日という期限を忘れずに、気づいた日のうちに動きましょう。
大事な荷物を受け取るときは、開封の動画を撮る習慣をつけておくと安心です。何もなければ消せばいいだけですが、何かあったときには、その動画が一番の味方になります。
宅配業者や販売店とのやり取りがうまく進まないときは、一人で抱え込まず、消費生活センターに相談しましょう。記録がそろっていれば、相談員も状況をすぐにつかめます。


