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写真で証拠を残す

入居時の写真の撮り方:退去時に敷金を守る記録のコツ

入居時の写真は、退去時の原状回復でもめたときの大切な証拠です。撮るべき場所、日付の残し方、管理会社への送り方、撮り忘れたときの対処をまとめました。

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表紙:入居時の写真の撮り方、退去時に敷金を守る記録のコツ

入居時の写真は、荷物を運び込む前に、すべての部屋の床、壁、天井、設備を撮るのが基本です。傷や汚れは、場所が分かる引きの写真と、近くで撮った写真の両方を残します。撮ったら、その日のうちに管理会社や大家に送り、受け取ったという返事をもらっておきましょう。退去時に「この傷は入居時からあった」と示せるかどうかで、敷金の戻り方が変わります。

退去時のトラブルは、多くが「この傷はいつできたのか」という話から始まります。入居時からあった傷なのか、住んでいる間にできた傷なのかを示す記録がなければ、言った言わないの争いになります。私たちKatiTrustは、写真がいつ撮られたかを確かめられるカメラアプリを作っているので、日付のはっきりした記録がどれほど大切かをよく知っています。

入居時の写真が大切な理由

退去時に借り主が負担するのは、住んでいる間についた傷や汚れのうち、通常の使い方を超えたものです。民法の第621条は、借り主は受け取った後に生じた損傷を原状に戻す義務を負うが、通常の使用による損耗や経年変化は除くと定めています。入居時からあった傷は、もちろん借り主の責任ではありません。

国土交通省も、原状回復のトラブルを防ぐには、入居時と退去時の物件の状況をよく確認しておくことが有効だと案内しています。原状回復の問題は退去時の問題と思われがちですが、入居時の問題でもあるという考え方です。

国民生活センターに寄せられた賃貸住宅の原状回復をめぐる相談は、2025年度に14,711件ありました。その中には、退去時に床の傷の修繕費を求められた、ペットがつけた傷だと言われた、という事例もあります。入居時の写真は、こうした請求に答えるための材料になります。

入居時の写真の撮り方:撮るべき場所

入居時の写真は、荷物を運び込む前の、空っぽの部屋で撮るのが理想です。家具を置いてしまうと、床や壁の傷が隠れてしまいます。部屋ごとに、次の場所を撮りましょう。

  • 床: フローリングの傷、へこみ、日焼け、畳の汚れ。
  • 壁と天井: クロスの汚れ、はがれ、画びょうの穴、シミ。
  • 建具: ドア、ふすま、障子、窓、網戸、鍵の状態。
  • 水回り: キッチン、浴室、洗面台、トイレの汚れ、水あか、カビ。
  • 設備: エアコン、給湯器、換気扇、照明が動くかどうか。

まず部屋全体を撮り、次に傷や汚れを近くで撮ります。引きの写真がないと、近くで撮った傷がどこにあるのか分からなくなります。大きさが分かるよう、定規やペンを横に置いて撮るのも有効です。

チェックリストに記入する手
部屋ごとにチェックリストを作り、写真と組み合わせて記録します。写真: Kaboompics / Pexels

入居時の写真に日付を残す方法

写真は、いつ撮ったかが分かってこそ意味があります。スマートフォンの写真には、撮影日時が記録されています。ただし、この日時は編集アプリで変えられるので、それだけで十分とは限りません。

日付をはっきりさせるには、撮った写真をすぐに管理会社や大家にメールで送るのが効果的です。送信した日時が記録に残り、相手も入居時の状態を見たことになります。受け取ったという返事をもらっておけば、さらに安心です。

部屋を歩きながら、一続きの動画を撮っておくのも有効です。写真より編集しにくく、部屋のつながりも分かります。撮影日時の残し方は写真の日付のガイドでも詳しく紹介しています。

入居時の写真をきれいに残すコツ

写真は、昼間の明るい時間に、照明もつけて撮ると、細かい傷まで写ります。暗い写真では、退去時に比べようがありません。フラッシュを使うと傷が飛んで見えないこともあるので、角度を変えて何枚か撮りましょう。

撮った写真は、スマートフォンの中だけに置いておかず、クラウドやパソコンにも保存します。機種変更や故障で写真が消えると、せっかくの記録が使えなくなります。フォルダ名に入居日と物件名を入れておくと、退去時にすぐ見つけられます。

入居時チェックリストと立ち会い

多くの管理会社は、入居時にチェックリストを渡します。部屋の傷や汚れを書き込んで返す書類です。写真と一緒に、このチェックリストもていねいに記入しましょう。どの部屋の、どこに、どんな傷があるかを具体的に書きます。

国土交通省のガイドラインには、入居時と退去時に物件の状況を確認するための様式も載っています。管理会社からチェックリストをもらえなかった場合は、こうした様式を参考に、自分で作っておくとよいでしょう。

記入したチェックリストは、写しを手元に残します。管理会社に提出する前に、写真に撮っておくと確実です。

入居時の写真を撮り忘れたら

荷物を運び込んでから、写真を撮り忘れたことに気づくこともあります。その場合でも、できるだけ早く撮りましょう。家具をどかせる範囲で撮り、入居して何日目に撮ったかをメモしておきます。

撮った写真は、すぐに管理会社に送り、入居時からあった傷として記録してもらえるよう頼みます。時間がたつほど、入居後についた傷との区別が難しくなります。

それでも写真がない場合、退去時の話し合いでは、国土交通省のガイドラインの考え方が参考になります。経年劣化や通常の使い方による損耗は、借り主の負担ではありません。退去時の費用の考え方は敷金の返還のガイドで説明しています。

住んでいる間と退去時の記録

入居時だけでなく、住んでいる間に起きたことも記録しておくと安心です。雨漏り、結露によるカビ、設備の故障などは、気づいた時点で写真に撮り、管理会社に連絡しましょう。放っておくと、借り主の管理が悪かったと言われることがあります。

退去時も、荷物を運び出した後に、入居時と同じ場所を撮ります。入居時の写真と並べて比べられるよう、同じ角度で撮るのがコツです。立ち会いでは、指摘された傷を一緒に確かめ、その場で写真に残します。

賃貸の詐欺やトラブル全般については、おとり物件のガイドでも紹介しています。

撮影日時を確かめられる写真で記録する

入居時の写真で一番の弱点は、「本当に入居時に撮ったのか」と疑われることです。スマートフォンの日時は変えられるので、相手が納得しないこともあります。

KatiTrustは、この問題を解決するために作ったカメラアプリです。アプリで撮った写真や動画には確認コードが付き、管理会社や大家はkatitrust.comで、登録なしで無料で、撮影後に変更されていないこと、撮影日時、おおよその場所を確かめられます。ギャラリーの写真はアップロードできないので、後から撮った写真を入居時の写真として送ることはできません。

確認コードは一定期間だけ有効なので、撮った日にすぐ相手に送って確かめてもらい、元のファイルは別に保存しておきましょう。傷の責任がどちらにあるかまでは判断できませんが、いつどんな状態だったかははっきり示せます。

よくある質問:入居時の写真について

入居時の写真はどこを撮ればいいですか?

すべての部屋の床、壁、天井、建具、水回り、設備です。まず部屋全体を撮り、次に傷や汚れを近くで撮ります。荷物を運び込む前の、空っぽの部屋で撮るのが理想です。エアコンや給湯器など、設備が動くかどうかも確かめておきましょう。

入居時の写真は管理会社に送ったほうがいいですか?

送ることをおすすめします。撮った日にメールで送れば、送信日時が記録に残り、相手も入居時の状態を見たことになります。受け取ったという返事をもらっておけば、退去時の話し合いで役立ちます。

入居時の写真を撮り忘れたらどうすればいいですか?

気づいた時点で、できるだけ早く撮りましょう。入居して何日目に撮ったかをメモし、すぐに管理会社に送って、入居時からあった傷として記録してもらえるよう頼みます。時間がたつほど、区別が難しくなります。

スマートフォンの写真の日付は証拠になりますか?

撮影日時は記録されていますが、編集アプリで変えられるので、それだけでは疑われることがあります。撮った日に管理会社へメールで送る、動画も撮る、撮影日時を第三者が確かめられる方法を使う、といった工夫を組み合わせると説明しやすくなります。

経年劣化の傷も、入居時に撮っておくべきですか?

撮っておくと安心です。経年劣化や通常の使い方による損耗は、借り主の負担ではありません。それでも、入居時の状態が分かる写真があれば、どこまでが前からの劣化なのかを話し合いやすくなります。

おわりに:入居時の写真は、退去時の自分を守る

入居時の写真は、数十分の手間で、数万円の敷金を守る記録になります。荷物を運び込む前に、部屋ごとに全体と傷を撮り、その日のうちに管理会社に送る。この流れを覚えておきましょう。

退去時のトラブルの多くは、記録がないことから始まります。入居時、住んでいる間、退去時と、同じように記録を残しておけば、話し合いは事実にもとづいて進みます。気持ちよく新しい部屋に移るためにも、最初の一日に少しだけ時間を使ってください。