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出品者の詐欺対策:フリマで売る側が狙われる手口

出品者の詐欺対策の基本は、発送前の記録と、アプリの外のリンクを開かないことです。すり替え返品、先払いの発送依頼、偽の事務局など、売る側を狙う手口と防ぎ方をまとめました。

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表紙:出品者の詐欺対策、フリマで売る側が狙われる手口

出品者の詐欺対策は、三つの習慣でほとんど足ります。発送前に商品を写真と動画で記録すること、支払いと発送はアプリの手順どおりに進めること、コメントやメールのリンクは開かないことです。売る側を狙う手口の多くは、このどれかを崩そうとします。

詐欺というと買う側の被害が思い浮かびますが、出品者も狙われます。返品で別の品を送り返される、アカウントを乗っ取られて売上金を奪われる、といった被害です。私たちKatiTrustは、出品者が写真の撮影日時を示せるカメラアプリを作っているので、出品者側の悩みもよく耳にします。以下に、出品者が知っておきたい手口と対策をまとめました。

出品者の詐欺対策:まず押さえたい三つの習慣

出品者の詐欺対策で一番効くのは、記録とルールとリンクの三つです。発送前に商品の状態を撮っておけば、すり替えや「壊れていた」という主張に反論できます。アプリの手順を守れば、事務局の補償を受けやすくなります。リンクを開かなければ、アカウントの乗っ取りを防げます。

  1. 発送前に記録する: 商品の全体、傷、シリアル番号、梱包する様子を撮影します。
  2. 追跡できる方法で送る: 匿名配送や追跡番号付きの配送を選びます。
  3. 手順を守る: 支払いの前に発送しない、届く前の評価を頼まない。
  4. リンクを開かない: 事務局を名乗るコメントやメールのURLにはアクセスしません。

国民生活センターも、出品者には「商品を発送する際は追跡が可能な方法を採る」ことを勧めています。トラブルの解決は原則として当事者間で図ることが求められるので、自分の側の記録が頼りになります。

すり替え返品:本物を受け取り、別の品を返す

出品者を狙う手口で特に悪質なのが、すり替え返品です。購入者が「偽物が届いた」「説明と違う」と言って返品を求めます。戻ってきた箱を開けると、送った本物ではなく、偽物や壊れた品が入っています。

国民生活センターが紹介した事例では、ブランドバッグを出品した人が返品を受け入れたところ、ブランドの箱もなく、別のバッグにすり替えられて戻ってきました。運営事業者からは、購入者に話し合いに応じるよう連絡することしかできないと言われたそうです。

防ぐには、発送前にシリアル番号や小さな傷など、その個体だけの特徴を撮っておくことです。返品が届いたら、開封する様子を動画で撮り、確認が終わるまでキャンセルの完了操作はしません。詳しい手順はすり替え詐欺のガイドにまとめました。

支払い前の発送依頼と直接取引の誘い

「すぐに使いたいので、先に送ってください」「振り込むので口座を教えてください」という購入者にも注意します。メルカリのガイドは、購入者が支払いの前に発送を促すことを、取引の流れに沿わない禁止行為としています。

アプリの外での支払いに応じると、事務局のサポートは受けられません。口座番号を教えると、その口座が別の詐欺の振込先として悪用されることもあります。知らない人に口座情報を渡さないことも、出品者の詐欺対策の一つです。なぜアプリの外の取引が危ないのかは直接取引の詐欺のガイドで説明しています。

出品者の側から、届く前に受取評価を頼むのも禁止されています。早く売上金がほしくても、評価は購入者に任せましょう。

出品用の写真を撮るために商品を並べた机
シリアル番号や小さな傷を撮っておくと、すり替えられたときに説明しやすくなります。写真: RDNE Stock project / Pexels

偽の事務局とフィッシング:売上金を狙う手口

最近増えているのが、出品者のアカウントそのものを狙う手口です。メルカリは2026年10月、事務局を装ったアカウントが商品のコメント欄に偽のURLを書き込む事例を公表しました。「アカウントでの不審な活動が確認されるまで、出品物件へのアクセスは制限されています」といった文面で、外部サイトに誘導します。

メルカリによると、事務局がコメント欄でお知らせをしたり、個人情報やログイン情報の入力を求めたりすることはありません。公式のロゴを使ったアイコン、「制限されています」と焦らせる言葉、不自然な日本語が特徴です。

メールでも同じ手口があります。メルカリは、「メルカリ安心ガード」という偽のアプリを入れさせるフィッシングメールにも注意を呼びかけています。期限を区切って焦らせるのが典型的な手口で、不正なアプリを入れるとスマートフォンを遠隔操作されるおそれがあります。

「届いていない」と言う購入者への対応

購入者が「商品が届かない」と言ってくることもあります。本当に配送の問題のこともあれば、届いているのに受け取っていないと主張し、返金を狙うこともあります。どちらの場合も、追跡番号と配送の記録が出品者を守ります。

メルカリ便を使えば、配送状況を事務局が確認できます。購入者が評価しないときも、取引は自動で完了します。メルカリのヘルプによると、らくらくメルカリ便では配達完了から2日後の13時以降です。ゆうゆうメルカリ便などでは、発送通知から9日後の13時以降になります。

取引メッセージには、感情的にならず、事実だけを書きます。発送日、配送方法、追跡番号を伝え、解決しなければ事務局に問い合わせましょう。

高額な商品を売るときの出品者の詐欺対策

ブランド品、ゲーム機、カメラなど、高額で人気のある商品は、すり替えや偽物の主張の標的になりがちです。メルカリは2025年3月から、高額商品の出品と購入に本人確認を必須にしています。取引相手が本人確認済みかどうかは、プロフィールで確認できます。

高額な商品では、記録をいつもより丁寧にします。シリアル番号、付属品、箱の状態、梱包材まで撮り、重さを量って控えておくのも一つの方法です。ブランド品なら、ラクマやメルカリの鑑定サービスの対象かどうかも確かめましょう。

偽物だと言われたときに備えて、購入時のレシートや保証書も手元に残しておきます。自分の商品が本物だと示せる材料が多いほど、話し合いは早く終わります。

写真の撮影日時を示せると、話が早い

出品者が「送ったときは傷がなかった」と言っても、写真がいつ撮られたか分からなければ、相手は納得しません。撮影日時が分かる写真や動画は、出品者の説明を支える材料になります。

KatiTrustは、そのためのカメラアプリです。アプリで撮った写真や最大20秒の動画には確認コードが付き、ギャラリーからはアップロードできません。購入者や事務局にコードを伝えると、katitrust.comで、撮影後に変更されていないこと、撮影日時、おおよその場所を確かめられます。

ただし、確認コードが示すのはファイルです。撮った後に箱の中身が入れ替わったかどうかまでは示せません。発送の記録や追跡番号と組み合わせて使いましょう。Android版はGoogle Playにあり、iPhone版は準備中です。

被害にあったときの出品者の動き方

被害にあったら、まず取引メッセージのやり取りと、撮っておいた写真、動画、追跡番号をそろえます。そのうえで事務局に問い合わせます。メルカリ便を使っていれば、事務局が配送状況の調査や商品状態の確認をしてくれることがあります。

すり替えなど、明らかにだまされた場合は警察にも相談しましょう。警視庁は、被害の経緯を説明するための資料として、出品ページの画像、取引相手の情報、やり取りの記録などを保存するよう案内しています。相談先と順番はフリマ詐欺の対処法のガイドで詳しく紹介しています。

アカウントに不正ログインされた疑いがあるなら、すぐにパスワードを変え、事務局に連絡します。ほかのサービスと同じパスワードを使っていたら、そちらも変えましょう。

よくある質問:出品者の詐欺対策について

出品者が詐欺にあうことはありますか?

あります。すり替え返品、支払い前の発送依頼、偽の事務局によるフィッシング、「届いていない」という主張などです。発送前の記録、追跡できる配送、アプリの手順を守ることが、出品者の詐欺対策の基本になります。

購入者から「先に発送して」と言われたらどうしますか?

断りましょう。メルカリのガイドでは、購入者が支払いの前に発送を促すことは禁止されています。支払いが済んでから発送するのが、アプリの決まった流れです。しつこく求められたら、取引をキャンセルし、事務局に報告します。

事務局を名乗るコメントやメールは信用できますか?

メルカリは、事務局がコメント欄でお知らせをしたり、ログイン情報の入力を求めたりすることはないと案内しています。リンクは開かず、お知らせは公式アプリの中で確かめます。差出人の名前が本物に見えても、偽物のことがあります。

返品を受け入れるときに気をつけることは?

発送前の記録と比べられるよう、戻ってきた荷物は開封の様子から動画で撮ります。中身を確認する前に、キャンセルを完了させる操作はしません。違う品が戻ってきたら、事務局に連絡し、撮った記録を見せましょう。

高額商品の取引で気をつけることは?

相手が本人確認済みかを確かめ、シリアル番号や付属品まで記録してから発送します。追跡と補償のある配送方法を選び、鑑定サービスの対象なら利用を検討しましょう。購入時のレシートや保証書も残しておきます。

おわりに:出品者の詐欺対策は、送る前に始まる

出品者を狙う詐欺の多くは、発送した後に起きます。でも、身を守る準備は送る前にできます。商品を記録し、追跡できる方法で送り、アプリの手順を守り、知らない人のリンクは開かない。それだけで、ほとんどの手口は通用しなくなります。

それでも被害にあったら、自分を責めずに、記録をそろえて事務局と警察に相談しましょう。記録が残っていれば、それだけ説明が早く進みます。

買う側の詐欺の手口も知っておくと、取引全体の流れが見えてきます。フリマで多い手口の全体像はメルカリ詐欺のガイドで一覧にしています。