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ペット詐欺の見分け方:子犬や子猫を「送ります」に注意

ペット詐欺の多くは、格安の子犬や子猫をネットで見せ、輸送費やワクチン代を次々に払わせる手口です。販売業者の義務、見分け方、払ってしまったときの相談先をまとめました。

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表紙:ペット詐欺の見分け方、子犬や子猫を「送ります」に注意

ペット詐欺の多くは、同じ形をしています。人気の犬種や猫種を格安で見せ、「遠方なので送ります」と言い、代金の後に輸送費、ケージ代、ワクチン代を次々に求めます。犬や猫を販売する業者は、事業所で実際に動物を見せ、対面で説明しなければなりません。会わずに送ると言う相手は、それだけで疑う理由になります。

新しい家族を迎えたい気持ちは、詐欺師にとって格好の入り口です。写真の子犬がかわいいほど、冷静に確かめるのは難しくなります。以下では、ペット詐欺の手口と見分け方、販売業者に法律で求められていること、払ってしまったときの動き方を紹介します。

ペット詐欺の見分け方:危険なサイン

ペット詐欺には、はっきりした合図があります。相場よりずっと安い価格、会わずに送るという提案、先払いの要求、支払いのたびに増える費用です。SNSや掲示板、フリマで子犬や子猫を見つけたら、次の点に当てはまらないか確かめましょう。

  • 安すぎる: 人気の犬種や猫種が、ペットショップの相場よりずっと安く出ています。
  • 会えない: 遠方、海外、仕事の都合などを理由に、見学を断ります。
  • 送ると言う: 飛行機や専用の業者で届けるので、来なくていいと言います。
  • 費用が増える: 代金の後に、輸送費、保険、ケージ、ワクチン、検疫の費用を求めます。
  • 連絡先がSNSだけ: 事業所の住所や登録番号を示さず、メッセージだけでやり取りします。

写真は、他のブリーダーやペットショップのサイトから持ってきたものかもしれません。画像検索で同じ写真が出てくるか、調べてみましょう。

法律で決まっていること:販売業者は対面で説明する

日本では、犬や猫を販売する業者に、はっきりしたルールがあります。動物愛護管理法の第21条の4は、犬や猫などを販売する業者に、あらかじめ購入者に対して、事業所で動物の現在の状態を直接見せ、対面で飼い方や生年月日などの情報を提供するよう求めています。

つまり、業者が「見学なしで送ります」と言うなら、この決まりを守っていないことになります。ペットの販売を業として行うには、同じ法律の第10条により、都道府県などへの第一種動物取扱業の登録も必要です。

信頼できる販売業者なら、事業所への見学を歓迎し、登録番号を示してくれるはずです。見学を断る、登録番号をはぐらかす、という相手とは取引しないのが安全です。

ペット詐欺の流れ:費用が次々に増える

ネットでのペット詐欺は、たいてい少額の支払いから始まります。最初は子犬の代金や手付金です。払うと、「輸送用のケージが必要です」「空港で保険が必要になりました」「ワクチンの証明書がないと引き渡せません」と、別の費用を求められます。

一度払った人は、ここまで払ったのだからと、次も払ってしまいがちです。詐欺師はそれを知っていて、支払いのたびに新しい理由を用意します。最後には、子犬は届かず、連絡も途絶えます。

追加の費用を求められたら、その時点で詐欺を疑いましょう。正規の取引なら、必要な費用は最初に説明されるはずです。

芝生の上の子犬
犬や猫を販売する業者は、事業所で実際に動物を見せ、対面で説明しなければなりません。写真: Anna Bondarenko / Pexels

マイクロチップと登録証明書を確かめる

2022年6月から、犬や猫を販売する業者には、マイクロチップの装着と登録が義務づけられています。動物愛護管理法の第39条の2は、販売業者に、取得した犬や猫へのマイクロチップの装着を求めています。登録を受けた犬や猫には、登録証明書が発行されます。

販売業者から犬や猫を迎えたら、飼い主は変更登録をします。同法の第39条の6によると、登録を受けた犬や猫を登録証明書とともに譲り受けた人は、取得した日から30日以内に変更登録を受けなければなりません。

業者から買うのに、マイクロチップや登録証明書の話がまったく出ないなら、注意が必要です。迎える前に、マイクロチップが装着され、登録されているかを確かめましょう。

個人の譲渡と里親募集で気をつけること

ペット詐欺は、業者を装うだけではありません。個人の「里親募集」や「譲ります」を装う手口もあります。「無料でお譲りします」と言いながら、輸送費や手続き費用だけを先に払わせるのです。

個人から迎えるときも、できるだけ実際に会い、動物の様子と飼育環境を見せてもらいます。ワクチンの接種記録や動物病院の診察記録があれば、見せてもらいましょう。先に送金を求められたら、取引をやめるのが安全です。

なお、ペットのトラブルは詐欺だけではありません。国民生活センターのペットの相談は2025年度に1,484件ありました。購入した犬に先天性の病気があった、血統書を発行してもらえない、といった相談も目立ちます。

ペット詐欺を防ぐ迎え方のチェックリスト

ペット詐欺を防ぐには、迎える前の確認が欠かせません。次の点を一つずつ確かめましょう。

  1. 事業所を見学する: 動物を実際に見て、親犬や飼育環境も見せてもらいます。
  2. 登録番号を確かめる: 第一種動物取扱業の登録番号を聞き、自治体の情報と照らし合わせます。
  3. 説明を受ける: 飼い方、生年月日、ワクチンの記録などを、書面で対面で説明してもらいます。
  4. マイクロチップを確かめる: 装着と登録、登録証明書の受け渡しを確認します。
  5. 先払いをしない: 見学や説明の前に、代金や手付金を送りません。

フリマやSNSでの売買全般の注意点はメルカリ詐欺のガイドで紹介しています。アプリの外での送金が危ない理由は直接取引の詐欺のガイドにあります。

ペット詐欺にあったら:相談先と動き方

代金や費用を払ったのに動物が届かず、相手と連絡が取れないなら、すぐに動きましょう。送金に使った銀行や決済サービスに連絡し、詐欺の被害を伝えます。広告の画面、やり取り、送金の記録はすべて保存します。

そのうえで、最寄りの警察署か警察相談専用電話「#9110」に相談します。業者との契約や動物の健康をめぐるトラブルなら、消費者ホットライン「188」で消費生活センターに相談できます。振込の場合の口座凍結などの流れはフリマ詐欺の対処法のガイドで説明しています。

無登録で動物を販売している疑いがある業者は、都道府県などの動物愛護の担当部署に相談できます。同じ相手による次の被害を防ぐことにもつながります。

写真だけで決めない:今の様子を確かめる

ペット詐欺の写真は、他のサイトから持ってきたものや、何年も前のものかもしれません。遠方の業者と話を進める前に、今の様子を確かめる方法を持っておくと安心です。ビデオ通話で動物を映してもらうのも一つの方法です。

KatiTrustのようなカメラアプリなら、相手が今撮った写真や動画に確認コードが付き、katitrust.comで撮影日時とおおよその場所を確かめられます。ただし、それで分かるのは写真がいつどこで撮られたかだけです。業者として登録されているか、動物が健康かは分かりません。法律が求める事業所での見学と対面の説明に代わるものではありません。

よくある質問:ペット詐欺について

ペット詐欺の見分け方は?

相場よりずっと安い価格、見学を断る、会わずに送ると言う、代金の後に費用が増える、という点に注意します。犬や猫を販売する業者は、事業所で動物を直接見せ、対面で説明しなければなりません。会わずに送るという提案は、それだけで危険なサインです。

ネットで子犬を買って送ってもらうのは違法ですか?

動物愛護管理法の第21条の4は、犬や猫を販売する業者に、事業所で動物の状態を直接見せ、対面で情報を提供するよう求めています。業者が見学も対面の説明もなしに送るのは、この決まりに沿っていません。迎えるときは、事業所を訪ねましょう。

輸送費やワクチン代を追加で求められたら、どうすればいいですか?

詐欺の可能性が高いです。ペット詐欺では、代金の後に輸送費、保険、ケージ、ワクチンなどの費用を次々に求めるのが典型的です。追加の支払いはやめ、これまでのやり取りと送金の記録を保存して、警察に相談しましょう。

業者が登録されているか、どう確かめますか?

ペットの販売を業として行うには、第一種動物取扱業の登録が必要です。業者に登録番号を聞き、事業所のある自治体の情報と照らし合わせます。番号を示さない、はぐらかす業者とは取引しないのが安全です。

マイクロチップの変更登録は必要ですか?

登録を受けた犬や猫を登録証明書とともに譲り受けた人は、取得した日から30日以内に変更登録を受けなければなりません。販売業者から迎えるときは、マイクロチップの装着と登録証明書の受け渡しを確かめましょう。

おわりに:ペット詐欺は、会って確かめれば防げる

ペット詐欺は、かわいい写真と安い価格で気持ちを動かし、会わずに送るという話でお金だけを集めます。犬や猫を販売する業者には、事業所で動物を見せ、対面で説明する義務があります。会えない、見学できない、と言われたら、取引をやめる理由として十分です。

新しい家族を迎えるのは、何年も続く約束です。急がず、実際に会い、書類を確かめてから迎えましょう。それが、ペット詐欺から身を守るだけでなく、動物にとっても一番よい迎え方です。