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中古車詐欺の手口と対策:前金、名義変更、走行距離に注意

中古車詐欺は、格安の車で前金を集める手口、名義変更をしない個人売買、走行距離のごまかしなどが代表的です。買う前に確かめる書類と、トラブル時の相談先をまとめました。

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表紙:中古車詐欺の手口と対策、前金、名義変更、走行距離に注意

中古車詐欺で多いのは、相場より安い車を見せて前金を振り込ませ、車を渡さない手口です。個人売買では、代金を払っても名義変更がされない、ローンが残った車だった、というトラブルもあります。現車を見て、車検証で所有者を確かめ、名義変更の手続きと支払いを同時に進めることが、何よりの対策です。

中古車は金額が大きいので、だまされたときの被害も大きくなります。国民生活センターに寄せられた中古自動車の相談は、2025年度に8,642件ありました。以下では、中古車詐欺の代表的な手口と、買う前に確かめたい書類、トラブルにあったときの相談先を紹介します。

中古車詐欺の手口:よくある四つのパターン

中古車詐欺は、大きく四つに分けられます。格安の車での前金詐欺、個人売買での名義変更トラブル、走行距離や修復歴のごまかし、ローンが残った車の売却です。どれも、車を見せない、書類を見せない、急がせる、という共通点があります。

手口よくある言い分確かめること
前金詐欺「人気なので、手付金を入れれば取り置きます」現車を見る前に払わない
名義変更をしない「手続きは後でやっておきます」移転登録を一緒に進める
走行距離・修復歴のごまかし「事故車ではありません」「低走行です」記録簿、表示、第三者の点検
ローンが残った車「名義はローン会社ですが問題ありません」車検証の所有者欄

警視庁は、オークションやフリマの詐欺の主な手口として、代金を払ったのに商品を送らない、偽物や説明と違う物を送る、といったものを挙げています。中古車でも、構図は同じです。フリマや個人売買全般でよくある手口は、メルカリ詐欺のガイドで一覧にしています。

格安の車と前金:中古車詐欺の典型

最もよくある中古車詐欺は、相場より明らかに安い車を掲示板やSNS、フリマで見せ、前金を振り込ませる手口です。「人気なので早い者勝ち」「手付金を入れてくれたら取り置く」と急がせます。遠方にいる、海外赴任が決まった、などの理由で、現車を見せずに済ませようとします。

前金を振り込むと、相手は追加の費用を求めるか、連絡を絶ちます。陸送費、保管料、書類の手数料と、次々に支払いを求められることもあります。現車を見る前に、知らない相手にお金を送らないでください。

写真がほかの販売サイトから持ってきたものかどうかは、画像検索で調べられます。ナンバーや車体の傷、周りの風景など、その車にしかない特徴が写っているかも見ておきましょう。

個人売買での中古車詐欺:名義変更とローン

個人売買は、販売店より安く買えることがあります。一方で、手続きを自分たちで進めるので、トラブルも起きやすくなります。代表的なのが、名義変更をめぐる問題です。

道路運送車両法第13条は、登録自動車の所有者が変わったとき、新しい所有者は15日以内に移転登録を申請しなければならないと定めています。代金を払っても名義が売り手のままだと、自動車税の通知や違反の連絡が行き違い、トラブルの原因になります。

車検証の「所有者」欄も必ず確かめます。ローンが残っている車は、所有者がローン会社や販売店になっていることがあります。その場合、売り手は自由に名義を移せません。代金を払ったのに名義が変えられない、という事態を防ぐため、所有者欄と売り手の名前が一致しているかを最初に確認しましょう。

整備工場で中古車を点検する様子
買う前に、第三者の整備工場などで車の状態を見てもらうと安心です。写真: Artem Podrez / Pexels

走行距離と修復歴:数字のごまかしを見抜く

中古車の値段を大きく左右するのが、走行距離と修復歴です。ここをごまかす手口も中古車詐欺の一つです。走行距離計を巻き戻したり、骨格部分の修理を隠したりすれば、実際より高く売れるからです。

自動車公正取引協議会は、中古車の走行距離を確認できる走行メーター管理システムを案内しています。会員の販売店では、走行距離計の交換歴や改ざん歴がある車にその旨を表示するルールがあります。点検整備記録簿や車検証の記録と、走行距離計の数字が合っているかも見ておきましょう。

修復歴は、フレームなどの骨格部分を修理した経歴のことです。見た目では分からないことが多いので、高額な車なら、第三者の整備工場などで点検を受けてから買うのが安心です。

販売店での中古車トラブル:契約前に確かめること

中古車詐欺とまではいかなくても、販売店とのトラブルは少なくありません。国民生活センターの中古自動車の相談には、高額なキャンセル料、禁煙車と表示されていたのにたばこの臭いがする、納車後に雨漏りが見つかった、といった事例が並んでいます。

中古車情報サイトで見つけた車を、現車を見ずに買ったところ、運転して初めてエアコンの故障が分かった、という相談もあります。ネットで見つけた車でも、できるだけ現車を見て、エンジンをかけ、エアコンや電装品の動作を確かめてから契約しましょう。

契約書では、キャンセルの条件、保証の内容と期間、諸費用の内訳を確かめます。その場で即決を迫られても、持ち帰って考える時間をもらいましょう。

中古車詐欺を防ぐチェックリスト

個人売買でも販売店でも、次のことを確かめれば、中古車詐欺の多くは防げます。

  1. 現車を見る: 写真だけで決めず、実物を見て、エンジンをかけ、試乗します。
  2. 車検証を確かめる: 所有者欄と売り手の名前、車台番号が実車と一致するかを見ます。
  3. 記録を見る: 点検整備記録簿で、整備の履歴と走行距離の推移を確かめます。
  4. 前金を急がない: 現車を見る前や、書類を確かめる前に、お金を送りません。
  5. 名義変更を一緒に進める: 支払いと移転登録の手続きを同じ日に進めるのが理想です。

フリマアプリで車を売り買いするなら、アプリが用意する取引の仕組みとルールを確かめます。アプリの外での支払いに誘われたら、直接取引の詐欺を疑いましょう。

中古車詐欺にあったら:相談先

前金を振り込んだのに相手と連絡が取れない場合は、すぐに振込先の銀行に連絡し、警察に相談します。やり取りの記録、広告の画面、振込の記録をそろえておきます。口座の凍結などの流れはフリマ詐欺の対処法のガイドで説明しています。

販売店との契約や車の状態をめぐるトラブルなら、消費者ホットライン「188」で近くの消費生活センターに相談できます。自動車公正取引協議会にも、消費者からの相談を受け付ける相談室があります。

個人売買で名義変更がされないときは、まず売り手に手続きを求め、記録を残します。解決しなければ、消費生活センターや弁護士に相談しましょう。

遠方の車を確かめる方法

遠くにある車を買うときは、現車を見に行くのが難しいこともあります。その場合でも、写真だけで決めるのは危険です。ビデオ通話で車の周りを一周してもらい、エンジンをかけ、走行距離計を映してもらうのが一つの方法です。

KatiTrustのようなカメラアプリなら、売り手が今撮った写真や動画に確認コードが付きます。買い手はkatitrust.comで、撮影日時とおおよその場所、撮影後に変更されていないことを確かめられます。ただし、分かるのは写真がいつどこで撮られたかだけです。車の状態や所有者が誰かまでは示せないので、書類の確認や第三者の点検の代わりにはなりません。

よくある質問:中古車詐欺について

中古車詐欺で多い手口は何ですか?

格安の車を見せて前金を振り込ませ、車を渡さない手口が代表的です。個人売買では名義変更がされない、ローンが残った車だった、というトラブルもあります。走行距離や修復歴のごまかしにも注意が必要です。

個人売買で中古車を買うときに気をつけることは?

現車を見て、車検証の所有者欄と売り手の名前が一致するかを確かめます。ローン会社が所有者なら、売り手は自由に名義を移せません。支払いと移転登録の手続きは、できるだけ同じ日に進めましょう。

名義変更はいつまでにする必要がありますか?

道路運送車両法第13条では、登録自動車の所有者が変わったとき、新しい所有者は15日以内に移転登録を申請しなければならないとされています。手続きが遅れると、税金や違反の通知をめぐるトラブルの原因になります。

走行距離がごまかされていないか、どう確かめますか?

点検整備記録簿や車検証の記録と、走行距離計の数字が合っているかを見ます。自動車公正取引協議会は、中古車の走行距離を確認できる走行メーター管理システムを案内しています。高額な車なら、第三者の点検も受けましょう。

前金を払ったのに連絡が取れません。どうすればいいですか?

すぐに振込先の銀行に連絡し、詐欺の被害を伝えます。やり取りと振込の記録をそろえて、最寄りの警察署か警察相談専用電話「#9110」に相談しましょう。販売店とのトラブルなら、消費者ホットライン「188」にも相談できます。

おわりに:中古車詐欺は、車と書類を見れば防げる

中古車詐欺の多くは、車を見せない、書類を見せない、急がせる、という三つで成り立っています。現車を見て、車検証の所有者を確かめ、名義変更と支払いを一緒に進める。この基本を守れば、ほとんどの手口は通用しません。

金額が大きい買い物だからこそ、即決は禁物です。少しでもおかしいと感じたら、いったん持ち帰り、家族や詳しい人、消費生活センターに相談してから決めましょう。

売る側も同じです。名義変更が済むまで車を渡さない、代金を確認してから書類を渡す、という順番を守れば、後のトラブルを防げます。